老人と歴史。

老人と触れ合う接点と言うものは意外に少ない。
自分の祖父母以外と会話を交わすことなど一切ないだろう。祖父母が没している場合など尚更だ。

で、治療院を訪れるのは老人が多い。
つーかある意味凄く刺激的。やはり亀の甲より年の功。普段聞くことの出来ない話を色々聞く。
今日は送迎担当の人がお休みだったこともあり、運転手をしながら色々聞く。

朝一のおじいさんは昭和3年生まれ、16の時に農場を手伝いに北海道に派遣されたとか。働き手が戦争に行っているから。
向こうではそういう学生が何人かいて村の人に非常に重宝されたらしい。どぶろくは甘い香りがしたそうです。帰ってきてからはこっちで特攻隊のグライダー訓練を受けてたらしい。例の如く飛ぶことばかりで着陸することはやらなかったらしい。

で、お昼は近所の老人ホームに大正生まれのおばあさんを迎えに行く。
道中今時の政治の話になり、今の政治は終わってる革命でも起こさなきゃダメだという話になる。

「今の若い人たちが何とかしなきゃいけないのよ。どうにかならないかしら。2・26の時みたいに

という発言にショックを受ける。今時の若者であるところのオレがいかに惰弱であるか思い知る。
その後、関東大震災の話になり、「あの時は怖かったわぁ~」とお話していらした。

大体の場合、政治の話になると「今の政治はダメだ、私たちの頃は」と始まり「あ、戦争だった」と思い至り、「まぁ、戦争よりはマシよねぇ~」となるのがお年寄りのパターンである。
が、そこに至る行程が非常にスリリング&クリミナルなエピソードに満ちているわけであるが。。。

と、そんな一方、夕方のおじいさんに来月開催予定のチャリティーイベントの宣伝をすると、
「その日は行くけんど、午前中お呼ばれしてる仕事をしなきゃなんねぇし、しかも市民清掃デーだから朝から出ずっぱりで容易じゃなかんべ」
とのこと。
市民清掃デー。しかも来月の。。。
つーかそんなの知らなかったし、つーか清掃デーの存在すら知らん。この街に20年住んでるのに。

老人は規範意識も高い。
コレはどう捉えれば良いのだろうか。


まぁ、別に捉えようというつもりも無いけど。。。