思い立ったが吉日。

『思い立ったが吉日』

うむ、いい言葉だ・・・・・・。
つーわけでその言葉の意味を成すがまま、ふらりと出かけた。

ちょいと甲府まで出かけてみるかな。
と思い立ったのが一昨日の昼。
昼に思い立つ時点でロクなモンではない。
しかも下道で。
まあ、無理だったら途中で引き返しても良いし、帰りは高速乗ってサッサカ帰ればいいか。
などと考えて出発。
秩父まではよく行くが、そこから先は土地勘まったくゼロ。とにかく行って見てみんべぇ、といった按配で考えていた。
それでいざ秩父を過ぎると。

オオオッ! スゲーたのしー!!

平日で道がすいていたというのもあったが、ぐりぐりとした道をそれなりのスピードでびゅんびゅん飛ばしていると、時間を忘れてあっという間に先へ先へとドライブが進んでしまう。
エグゼで武装した我がデミオ号はそれこそ水を得た魚のようにすいすいと峠道を登ったり降りたり登ったり。しかも先日リアにスペーサーをかませてトレッドが広がったデミオ号は道すがら常に超安定。
おお~、走っても走っても疲れないよ~♪
ンなわけで気がついたら甲府に着いていた。

が、いざ到着してみると特にやることも無い。しょうがないので『甲府ときたら武田信玄だろう』ということで信玄神社にレッツゴー。到着したのが午後4時過ぎだったろうか・・・・・・。
というか、その日は武田信玄を奉るお祭りの日だったが、当然午後4時は文字通り後の祭り
ぽつぽつと残った出店が店をたたむ様子を眺め、ただため息をつくのみ。まぁ、自業自得。
一通り散策した後、何もせずに帰るのはどうにも癪だったのでナビで適当に検索した温泉に行く。
信玄神社の裏の山をエッチラオッチラ、デミオ号で登っていき、『要害』なる旅館に行き着く。

スンマセン、お湯くださーい!! あと、タオルもよこせやゴラァッ!!

と受付のかわいいオネーチャンにお願いし、700円にて入湯。
取り立てて大きな風呂でも無いが、露天風呂につかりながら湯煙越しにけぶる夕空を眺め、思わずしみじみと大きく息をついたのだった。
更にしみじみしている間にとっぷりと陽は暮れると、今度は露天風呂から望む夜闇にきらきらと浮かぶ甲府の夜景が目に染み入るのであった。
余りにも気持ちよかったので、思わず

そうだ、草津へ行こう

と思い立ってしまい、そのまま要害山を駆け下り甲府の街でほうとうを掻き込み午後8時、一路群馬へゴーッ!! しかも下道で。

前橋に悪友にて我らが白頭山の明星、百戦無敗の常勝将軍こと金正男同志が屋敷を構えておいでなので夜11時、そこにご厄介になる。すげー、下道3時間で前橋に着いちゃったよッ!! 甲府と前橋って近いんだ!!
おらよっ、正男っ、手土産のほうとうだッ!
正男同志は今現在、エロゲーの原画のお仕事で非常に多忙でいらしたがそこは慈愛に満ちた閣下のこと、「ハラへらねぇ?」の一言で夜の前橋の街へオススメのラーメンを食いに連行されたのであった。
ほうとう食い、ラーメン食い、腹一杯で非常に満足し、金正男同志とオタク談義に花を咲かせつつ一日が終わった。

次の日、午後2時起床。
デミオ号と共に草津へ向かい。一泊し、そしてこちらに帰ってきた。
旅館で一人過ごすというのも悪くない。
途中、TUTAYA藤沢周平の短編集を一冊、確信犯的に手に入れる。
夜、温泉にほてった身体を畳に横たえつつ読書にふけるというのもなかなかの風情ではないか。
やっとオレも大人の男になってきたな。
ただ、昼過ぎまで寝ていたので一冊読み終わってもまったく眠くならず、結局テレビの深夜放送見て馬鹿笑いした挙句、熱唱オンエアバトルの再放送まで見て夜が白みかけてから寝る、という事の顛末はまったくもって未だ学生気分なのであった。




んで、
『思い立ったが吉日』
なんて思っていたが、結局『行き当たりばったり』といったほうが適当なのではないのかしらん。
まだまだ青い・・・・・・。