デミオドライブ。

地味に出勤中。

で、今日は修理代車で金正男将軍閣下にマイデミオを出してしまったので、帰りの足に新型デミオを使うことになった。

つーか、新型だし、まっすぐ家に家に帰るわけがない。

とゆーわけで、スタンドに直行し、ドライブレッツらゴー!

新型デミオ、グレードは13C-V。
ミラーサイクルエンジン搭載のCVT車。今回の新型デミオの目玉グレードである燃費アタック仕様である。
10・15モードでリッター23Km走るそうな。

で、色々注目されているミラーサイクルエンジンであるが、別に「官能性が云々」とかいったエンジンではない。正に「燃費アタック仕様」のエンジンであろうといえる。
実際、通常型のMZR1.3エンジンより最高出力・トルク、ともに劣っている。(と言ってもほんの少しの差だが)
更に静粛性も低い。
DYデミオにも搭載されている従来型のMZR1,3はそれなりに吹けも良く、高回転域でも不快なサウンドが現れてこないエンジンであるが、ミラーサイクルは結構ガラガラいうのである。
DYに比べて新型のほうが車自体の静粛性が上がってエンジン音が耳につくようになった、というのもあるが、実際ガラガラしている。

でも、まぁ、鼓膜が破れて耳から血が出るような騒音なワケではなし、別にこれはコレでいいんでないのよ、燃費良いんだし。とも思うのだった。

で、燃費アタック仕様なので組み合わされるミッションはCVT
そう、ウィ~ン、と変な按配に回転が上がって何だかFun to Driveに欠けるとあちこちで評判なCVTである。今までマツダが頑なに無視し続けてきたCVTである。

で、一時間半ほど、青梅方面をドライブしてみて感想。

いや、いいよ、コレ。

最初DYの走行フィールに慣れていた自分にとって、DE(新型)の第一印象は良いとはいえなかった。
DYの方が若干固めの足回りからくるどっしりとした安心感と、アクセルのレスポンスにもダイレクト感を感じた。
対してDEは、なんというか非常に軽くてふにゃふにゃしている。
乗り心地がよくなり静粛性などは圧倒的によくなっているのだが、何だか他社の日本向けの車に乗っているような感覚がしたのだ。マツダ車らしくないなぁ・・・・・・。などと。
でもそれは浅はかでした。

ちゃんと乗ると、良いわコレ。


乗り心地が良い。
そりゃ、いい事じゃないですか。
え? 足が柔らかいから? うん。確かに柔らかい。『ふにゃふにゃしてる』という形容が当てはまりそうなくらい。
そういう日本車があふれかえっている世の中ですから、まぁ、そんなモンじゃないですかね。
などと思いながら乗っていると、段差の乗り越えなどで明らかな違いが。

普通のふにゃふにゃな乗り心地の日本車は段差を乗り越える時にはガツン!と衝撃が来る。
まるで衝撃を直接シートで受け止めているというような感じだ。いわゆる「不快な突き上げ」
で、あるがDEはゴツンと乗り越えてくれる。
言葉で説明するのはなかなか難しいが、衝撃をシートで受け止めているのではない。ボディーで受け止めてくれるのがわかるような剛性感を持っている。不快感はない。コレって結構な違いよ。
「バネがきちんと働いている」
というヤツだ。
「おお、ボディー結構しっかりしてるじゃん」
となるのである。

まず、それを感じながら走ってみると、足がふにゃふにゃなのもわかる気がしてきた。

デミオはスポーツカーではないのだ。

いわゆるコミューター。『下駄グルマ』である。
下駄グルマに過度なスポーティーな演出など必要ないだろう。おばちゃんやオネーチャンが買い物に行くのに足を固めて交差点をドキャキャと攻めるはずなどないのである。
音が静かで、乗り心地がいいほうが良いでしょう?
と、至極まっとうな答えに行き着いたのがDEデミオではないのか知らん。

じゃあ、ほんとにオンナ子供向けのナンパなテキトー車に成り下がってしまったのか知らん?

と、アクセル吹かしつつ山ん中走って色々試してみる。
と、だんだんと見えるものが出て来るわけである。


まず、思ったこと。

足はふにゃふにゃ。でも素直だ。
加重がかかる分だけ沈んでくれて、加重が逃げる分だけ浮いてくれる。
おお、限界わかりやすいじゃん。ボディーがしっかりしているからわかるのはもちろん。きちんと柔らかいならただ柔らかいだけでなく、扱い易さまで考え抜いて足回りをセッティングしているのだと感じる。

の結果。

おお! 限界を感じながら走るとちゃんとはえー!

という結論に行き着いたのだった。とゆーか、コレなら足固めて太いタイヤ履くだけで相当速くなるぞ。
フルウェットの山道を結構な速度で走れたんだから、ドライならいざ知らずである。

ううむ、あなどれん。


で、ガラガラのエンジンとダイレクト感に欠けるといわれるCVT

いや、がんばってるよ、コレ。

CVTにはギア比を意図的に下げてくれる「SSモード」なるモードがあるのだが、そのモードを使ってやると結構楽しく走ってくれる。さすがにSSモードを使ってもAT車のようなダイレクト感は無いが5MTで言う3速より少し下辺りをキープしてくれているような感覚は山の中を走るのに充分重宝する。
シフトについているボタンを押してSSモードをオンにしたりオフにしたりしながら余りアクセルを開けずに回転をあげて走るのもかなり楽しい。だからブレーキガツンと踏んでアクセルをガーっと開けてスポーツ走行したい人は別の車にしてね♪


で、しばらく走ってみて、
おそらく、このミラーサイクルエンジンとCVTの組み合わせで10・15モード燃費をもっと稼ぐことは出来たのではないかとも思う。もっと燃費を稼げるセッティングも出来たはずだ。
だが、マツダはあえてそれをせずに、この13C-Vのセッティングで出して来たのではないだろうか。

などと深読みをしてみたりしたのだった。

う~ん、こうなると下のグレードにあるAT車とか、足回りが変わっているスポルトとかにも乗ってみたいなぁ。
なんて欲も出てきたりなんかしちゃったり。



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・・・・・・・・・・・・てゆーか、この車。弄ったら大変なことになるかも知らん。