26世紀青年を見る。

凄い映画だった。

元題"IDIOCRACY"

直訳すると『バカ体制』みたいなもんか?

賢い人たちは将来に備えて子供を作らず、無計画なバカばかりがバカスカ子供を作っているうちに500年後のアメリカにはバカしか残っていませんでした。とういうお話。

冒頭は2005年から。『全アメリカ人中もっとも平均的な能力』という理由で一年間の冷凍実験の被検体に選ばれた主人公が実験を受けるがお約束どおりのトラブル発生
結局500年も冷凍させられて、目覚めてみればあら不思議。バカしかいないので相対的に人類最高の頭脳を持った男に。。。
それに目をつけたアメリカ大統領(←コレもバカ)によって崩壊している経済問題と食糧危機を解決しろと内務長官にされてしまうのだった。

というのがあらすじ。

まぁ、すじなんてどうだって良いんですよ。
とりあえずゲラゲラ笑い続けるあっという間の85分だった。

常にバカなギャグのオンパレード。
未来人のバカッぷりを表現するギャグが息つくひまもなくコレでもかと襲い掛かかる。

人間がバカに一極集中しすぎたために、社会もひどいバカ化。
みんな金とセックスのことしか頭になく、異常に肥大化したコストコ法律学校にまで業務を拡大して弁護士を世に送り出し、スターバックスエロい『ラテ』しか扱わない風俗の一大チェーンとして全米に君臨。
WWFチャンプで且つポルノスターであるところのカマチョ大統領は街中をチョッパーでパレードし、テーマ曲で議会に入場。マイクパフォーマンスよろしく演説ぶった挙句、自慢ののどを披露すれば聴衆は大喝采でフィーバーフィーバー!!

・・・・・・という夢のような世界。イッツ・ア・ワンダフルワールド!!

いやー、こんなバカとマッチョだけで世の中が成り立ったらホントいいよなぁ~。

とまぁ、コレは現代のアメリカ社会を揶揄したブラックコメディらしい。
この映画のバカなアメリカは、今のトラッシュどもがノリと勢いでブッシュ再選させたり、目先のことばかりでいい様に企業に踊らされ、全く周りに目を向けない現代アメリカと一緒ですよ~。ということらしい。このままでは世界はこうなりますよー、と。
ひたすら下らない小ネタがちりばめられて、それに突っ込みを入れているだけで時間が過ぎ去ってしまうのだが、少し考えてみると結構現代に対する皮肉なんだなぁと少し感心してみたりする。

が、

バカな未来人=下品な下ネタ好き。という描写なのだが、劇中劇であるところの男がひたすら急所攻めに合うだけのテレビ番組『タマがイテェ』やら、2505年度アカデミー賞授賞の『尻』(内容はスクリーンに尻が大写しされひたすら屁をこく)の内容に未来人と共に俺もゲラゲラ爆笑。つーかおもしれーよ!!

こんなもんで笑うやつは単なるバカ、民度低いということなのだろうが、ああ、自分はイエロートラッシュなのだと改めて自覚したのだった。


将来に種は残さないほうが世のためなのかもしれない。。。



秀逸なレビューがあったのでリンク。(画像もあるでよ)
http://d.hatena.ne.jp/samurai_kung_fu/20081107