鬼怒川ドライブ。

今日は紅葉狩りをすべく、鬼怒川へドライブに出かけた。
朝6時半ごろ起床し、身支度を整え、7時過ぎには家を出発。つーか例の如く16号は込む。
岩槻まで出るのに2時間近くかかってしまったので急遽下道ではなく東北道に乗って北上したのであった。
11時前に宇都宮に到着、待ち合わせをしていたウエタケさんを拾い、いざ鬼怒川へレッツらゴー。
12時過ぎに鬼怒川到着。龍王峡なる景勝地にて車を止める。
しかし、未だ紅葉はしていなかったのだった……。
二人して龍王峡を臨みながら「まだ二週間は早かった」とため息をついたのだった。

であったのだが、だがしかし、意外にステキな場所だぞ龍王峡。
さすが景勝地の名に恥じぬ眺望。川あり、谷あり、滝あり、緑あり、橋ありと紅葉がなくとも十分癒されるステキな景観なのであった。
しかし、遊歩道が上ったり降りたり、岩だったりと何気に過酷である。虚弱体質であるところのウエタケさんはかなり苦戦していた様子なのであった。
景観を堪能した後、うるさい呼子のおばさんにほだされて、龍王峡の食堂にて昼食。
ウエタケさんが注文したカレーはスプーンがコップの水に浸かって出てくる、更には食堂の脇で鮎の串焼きを売っているおっさんはタオルを鉢巻にして禿げ頭の上に串焼きを三本立てているという、とっても『やってしまった感』の漂う食堂であった。うむ、鬼怒川侮るべからず。

昼食をとり、鬼怒川の奥地へとハンドルを切る。
アクセルを吹かし、山を登り、トンネルを抜けると、そこはダムだった。
五十里ダムと書いて「いかりだむ」と読む。五十と書いていかと読むのか、おお、イカバター女史と一緒ではないかと、二人して意味もなく興奮する。
ダムを眺めながら、「ダムマニアって人種もいるのよねー」と呟くウエタケさん。日本全国のダムを巡る巡礼者。うむ、確かにいそうだ。実際、目の前にあるダムは一時期、日本でもっとも全高の高いダムとして名を馳せた時期もあるらしい、大迫力で迫ってくる。
ダム脇の駐車場から車を出すと、怪しい看板が……。

わくわくダムダム広報館

字面に思わず絶句。そうか、ダムでわくわくする施設なのか。だがなぜ「わくわくダム広報館」ではないいのか、なぜダムダムなのだろうか。
などと言う疑問で頭が支配され、思わず通り過ぎる。今思えばなぜ寄っていかなかったのか!

わくわくダムダムの衝撃に動揺しつつ、トンネルを抜けると、そこもまたダムだった。
川治ダムである。
何だかんだと流れで思わず車を止めてダム見物。二人してダムをはしごする
つーかこのダムさっきのダムより断然規模がデカい。なんだか遠近感が狂いそうになる程に巨大である。
ダムに吹き付ける風で底に吸い込まれそうになり、軽く恐怖を覚えるくらいデカい。
ウエタケさんはこのダムにもいたく感動された様子。スゴイを連発。更にはここに来て自分にダムマニアの素養があることを自覚し、衝撃を受けた模様。生来、高いところからの眺望が好きだったらしく、ダムからの眺めは正しく自分の好みを満たす格好のロケーションとのこと。
「マズイ、ていうかダムマニアの女の子ってどうよ
とつぶやくウエタケさん。
「まぁ鉄っちゃんの女版こと『鉄子』もいるんだからいいんじゃない?」
と無責任な返事を返す俺なのだった。
かくして彼女にとって今日の鬼怒川ドライブはダムマニアとしての自己啓発の旅になったのであった。

ダムの興奮も冷めやらぬまま、ドライブは続く。
続いて我が愛車は川治を越え、霧降高原へと足を伸ばす。
この辺りになると標高もかなり高くなり、空気は一気に冷たくなる。ここに及んで、遂に念願の紅葉とも対面かなったのであった。うむ、綺麗だと思いつつもしかし、今度はあいにくの曇り空、紅葉を堪能したとまでは言えず、どうにも残念。
途中、やたらと高い橋があり、そこでもパーキングに車を止めて景色を見物。
当然のこと、高いところ大好きなウエタケさんもご満悦、だがしかし余りの寒さに凍えてさっさと車に戻ったのだった。彼女はどうやら橋の高みにも味をしめたらしく、瀬戸内の島々を繋ぐ橋々を自転車で渡るという野望を一つ抱いたのであった。

あとはひたすら山を下り、日光に出て宇都宮に戻ったのが午後4時過ぎ。
さすがに疲れたのでケーキ屋さんで小休止。小休止のつもりが小一時間二人でだべって過ごす。宮崎駿って真性のロリコンなんだよ~、だから女の子向けのアニメしか作らないだよ~。と、しょうもない話で時が過ぎてゆく。

5時過ぎに別れ、宇都宮を後にする。
家にたどり着いたのは9時前であった。
さすがに1日10時間以上運転すると疲れる。もうヘロヘロである。なんだか頭がくらくらしてくる。
さぁ、さっさと風呂入って寝ーっよう。


……
………

つーか今調べたのだが鬼怒川には今日行った二つのダムだけでなく、なんとまだダムが存在するようである。
ようこそ鬼怒川へ! ここはダムマニアのパラダイス!
うむ、栃木県にはダムマニアを輩出する素地はそろっている。栃木県民の両親・祖父母を持つ栃木県民のサラブレッドであるところのウエタケさんがダムマニアに身をやつそうと、誰が非難できよう。
だが、そんな彼女も社会へ出れば25の若年にしてアロマテラピー教室のオーナーを務める敏腕女経営者だ。
カッコイイぞ!
そんな彼女がオーナーを勤めるアロマ教室の明日はどっちだ!