『流刑民から見た世界史』 オーストラリアその1

とゆーわけでハーツオブアイアンⅡドゥームズデイである。
ひとまず、ラプラタ戦争キャンペーンで一通り、遊び方が分かったところで本編に突入する。

キャンペーン『戦争への道』
一番最初のキャンペーンであり、開始が1936年1月1日。枢軸・連合・共産の三勢力に別れ、世界中にちりばめられた勝利ポイントを持つ土地を奪い合う文字通り『世界大戦』なキャンペーンである。
実際に第二次大戦が始まるのは1939年ではあるが、それ以前に戦争を始めてしまっても良いし、史実での開戦の日まで国力を温存しても良い。
終了は1953年12月31日。

ドイツやらアメリカやらソ連を選ぶのもいいのだがそれぞれの陣営の頭領みたいなモンなので、戦争の結果が全て自分の双肩にかかってくる。しかも国の規模も馬鹿でかいので色々めんどくさそう。とゆーわけで今回も大国はパスしたのだった。
それで何となくオーストラリアを選ぶ。
欧州戦線では蚊帳の外だし、日本がやってくるにも5年以上ある。
このゲームの肝であるIC(工業力)も微妙にあるから打つ手もいくらかあるだろうし。
歴史を傍観しつつもちょいちょい手を出しつつ、1953年までダラダラ過ごしてみるか。とゆー目論見である。
実際ゲームの中での歴史の流れと、史実の流れがどう違うのか見てみたいというのもあるし。

キャンペーン開始時、オーストラリアは連合国の一員である。
英連邦の一員だし当然か。ちなみにゲーム内では『英連邦』という概念は無い。(でもみんな同盟で結ばれている)
連合の主要国は英連邦諸国とフランス、あとはイラクブータン・ネパールなどのその他大勢。
アメリカは未だ孤立を囲っている。
枢軸国もドイツだけ。共産陣営はソ連とあと、名前も忘れた小さい国が二つ三つ。まぁ実質ソ連だけだな。
日本も未だ枢軸陣営には加入していない。属国として満州国を従え、中国東北部で北部軍閥と睨み合っている最中である。
とりあえずの最終目標は連合国の勝利である。
オーストラリアは連合国の一員として欧州より遠く離れたどうでもいい場所からそれなりに連合の勝利に貢献させていただきます。というスタンスでゲームを始めることにする。

んでまぁ、ゲーム開始。
目下のところ、囚人の流刑地であるところの辺境国にやることなどほとんど無い。
周りにすぐ襲ってくるような脅威は無いので軍備は当面必要ない。まぁ、初めから無いようなもんだけど。
それなら外交であちこち根回しか? とも考えるが外交にはお金がかかる。そんな金はどこにも無い。
あるのはそれなりのIC(工業力)と資源だけである……。資源? そうか、資源か!
ということで手っ取り早く資源を売りさばいて金にすることにする。『鉄』も『希少資源』も『石油』も産出するぞ! とゆーことで身動きの取れる金を工面すべく貿易相手を探す。
やっぱりこういうときは世界の輸入先進国、貿易赤字を突っ走るアメリカさんでしょう。とゆーことでアメリカと貿易協定を結ぶ。(ゲームの中では全て黒字の最強反則国家)
だが、足元を見られたのかなんなのか、資源を売り払っても雀の涙ほどの金にしかならないのであった。
後々分かったのだが、お金は外交やら諜報活動、研究開発にしか役に立たないのだが国家を長期運営するには必要不可欠。結構価値が高いようである。オーストラリアで産出する資源だけではたいしたお金にはならないようだ。
外交で存在感を発揮できず、貿易もダメ。軍備も無い。そもそも周りを海に囲まれ、近くの島々も全部連合国領の植民地、攻め込む場所が無い。

じゃあ工業だ!

工業を発展させるには工場を一杯持っている土地をぶんどるのが手っ取り早いが、それができない以上、地道に工場を建てるしかない。地道な分、どうひっくり返っても日本程度の工業力も持てないだろうがやらないよりマシ。とゆーわけで持っているありったけのIC(工業力)を工場建設に注ぎ込む。
軍隊を維持するには『物資』が必要なのだがその『物資』を生産する為のICが惜しい。とゆーわけで『物資』も生産しない。つまり軍隊も維持しない! 海軍力は再生産に時間がかかるので手をつけないとして、歩兵部隊必要なし。半分ほどに陸軍をリストラする。そもそも『1918年式歩兵』なんて時代遅れも甚だしい
国民生活を維持する『消費財』の生産だけは残す。オーストラリアは思い切り『民主的国家』なので『消費財』が不足するとあっという間に国民不満度が高まってしまう。コレが『独裁的国家』でファシズムを高めると多少『消費財』が不足したところで国民不満度は高まらないらしい。アレだね、日本終戦間際の物不足で国民生活が逼迫しても「欲しがりません勝つまでは」とゆーヤツだな。忍耐強いぞ日本国民。オーストラリア国民に爪の垢でも煎じて飲ませたいぜ。

戦争するにはファシズム政体が一番やりやすいのだけれども、政体は早々簡単に変えられるものでも無いのでそこは諦め(そもそもファシズムのオーストラリアって何だ?)『消費財』を工場と一緒に粛々と生産。
消費財』を必要より余分に作るとそれはお金になって帰ってくる。その帰ってきたお金で技術研究を始める。生産関係の技術研究を進めれば、生産の効率がアップ。少ないICでより多くのものが作れるようになる。せいぜい『5%のアップ』とかであるが地道に続けていくことで大きく膨らんで返ってくるのだ。
生産関係だけでなく軍事関係の技術研究も進めておく。旧式歩兵しか作れない技術力の国にいきなり戦車は作れない。ユニットとして生産はしないが、来るべき戦いのときに備えていざという時、最新の兵器を生産できるよう研究だけは続けるのである。

そうこうしている間に歴史は動く。
ヨーロッパではスペイン内戦が勃発するも共和派が勝利するという珍事が発生。
ドイツ・イタリア・ソ連はそれぞれの立場から介入はしたようだったがさっさとフランコ将軍の命運は尽き果てた。でもそんな地球の裏側で起こっていることなんてはっきり言ってかなりどうでもいいことなのだった。

パプテマス・シロッコ弁「私は歴史の傍観者にしかすぎないのだよ」よろしく、
四海にかこまれ、周りは味方の国の植民地だけという超孤立国家オーストラリアはこうして歴史舞台の観客席でポップコーンをほおばりながらプチ工業国家への道を邁進し始めたのであった